イギリスが好き、イギリスでボランティア・仕事がしたい、本場の英語・英会話を働きながら学ぶならCEC

イギリス施設派遣ボランティアHOME › お客様の声 › 参加者 早苗さん

お客様の声

施設派遣ボランティア参加者 早苗さんの参加体験レポート

私のいるTalbot Manorは、近所にあるShaftesbury house と同じShaftesbury Societyに属しています。CSVなどと同じイギリス国内のチャリティー団体です。この団体の規模は中程度だと思います。 同じ団体の施設であっても、Shaftesbury houseが成人障害者でも熟年層を対象にした施設で永年滞在型であるのに対し、こちらTalbot Manorは若年層を対象とした施設です。従って、ここの住人は最終的にはこの施設を出ることが目標となっています。過去にボーイフレンドとバンガローに住むためにここを去った女性が一人居ると聞いていますが、ここが設立されてから(1985年)前述のたった一人であるところを見ると、実際は簡単なことではないように思います。

結局設立以来ずっと住んでいる住人が大半を占めるため、最年長者は32歳にもなります。精神が比較的正常な住人は、Shaftesbury Societyの関連の事業でバンガロー建設計画があり来年完成予定なので、準備が出来次第入居したいと思っているようです。ここの建物についてですが、最近のイギリスの福祉の方針で、居住式介護施設は出来る限り「家庭」に近くあるべきだという考え方があります。それにのっとって作られた施設だと思われます。Shaftesburyhouseと比べると施設というよりは「家」を意識して作られています。建てられてから15年ほどというのは比較的新しいほうの施設です。

この建物(2階建て、通常の家の3倍程度の大きさ)の中には32歳から18歳までの11人のResidents(うち一人は学校のない週末と休暇のみ滞在、その他にも短期滞在や暫時滞在の障害者あり、最大12人)と私のようにCECからの日本人ボランティアが一人住んでいます。 全体の設備としては、Residents用設備(すべてブザー付)、 厨房(キッチン)、洗濯室、ラウンジ、ガーデン、テラス、車椅子充電室、 スタッフ仮眠室(バストイレ付)、事務所用小部屋、ボランティア用部屋、 ボランティア用シャワー室、ボランティア用キッチン(専用洗濯機付)です。 設置型の吊り上げ器具(Hoist)はなく、充電式電動が1台と油圧式手動が2台です(かなりフル稼働)。

Residents用設備の内容は、各人の部屋(洗面付)と、3つのバスタブ付バスルーム(内2室は電動椅子付)とシャワーのみのバスルーム(シャワーしか浴びられない住人もいます)、とResidents自炊用キッチン(Residents使用可能な洗濯機付)があります。

ブザーは施設に2ヶ所ある(2箇所しかない!)表示板に表示されるランプでどこのブザーが鳴っているかをスタッフが確認して、そこへ走るという仕組みになっています。動けないResidentsにとっては日常の行動すべてがブザーによって要求されるし、動ける人でもトイレ事にはなにかとブザーがつき物です。多くの人が車椅子なので、物が落ちたとか手が届かないとかでもブザー、そうかと思うと本当に緊急のときもあります。

とにかく1日の仕事はこのブザーに対応しながらこなさなくてはなりません(ちなみに近所のShaftesbury houseは「ポケットベル方式」で、ブザーの種類も「緊急」「通常」とあるらしい)。この施設のケアワーカーの数として数えられるのは、オフィスワークを兼任するシニアスタッフが3人と、フルタイムスタッフ4人、とパートタイムスタッフ4人、そしてボランティア(私)の計12人です。この施設には専任の調理人はいません。

スタッフが大まかな計画に準じて食事を作ります。その為にすべてのスタッフが簡単な調理資格(栄養・衛生など)を持っているようです。滞在の住人の状態にもよりますが、1シフト最低3人のケアワーカーはあてがわれています。ただし、フルタイムスタッフでも月に半分しか働かない月もあったりするので、契約の派遣会社からのケアワーカーを補充してシフトを組んでいます。基本的にシニアスタッフは事務系の仕事をメインにしているので出勤していてもシフトに入らないこともあるのですが、シフトに入ることももちろん多いです。

 

 

勤務時間

1日24時間を8時間3シフトに分けていて、4種類のシフトが存在します。普通にEarly(7‐15)、Late(15-23)、Night(23-7)というシフトがあり、ボランティアと通常のケアスタッフは基本的にはEとLしかシフト組みされません。 Nは専任の人が数名いて、常に1シフトを一人で行います。そのNightスタッフのヘルプ役としてSleepIn(23-7)というシフトがあります。前日のLシフトから翌日のEシフトの間、仮眠部屋で睡眠待機するシフトです。これは基本的にフルタイムスタッフが行いますが、ボランティアは緊急時たまに頼まれたりします。ただし基本的には(って、異例が多いので何とも言えませんが)ボランティアの就労規則は、週39時間の労働までとされています(勤務体系参照)ので、あくまで緊急措置の場合のみです。

夕方5時には閉まってしまう店が多いイギリスにあって、フリータイムを有効に使うためにはLシフトのほうが助かる部分もあります。帰り道の心配もありませんし。でも、習い事をはじめたので、これからは夕方に出かけたくなることが多くなると思うので、Eシフトも必要に応じて希望しようと思います。

勤務体系

Talbot Manorのボランティアの就労規則は、週39時間労働、週休二日(うち2週は土日連休)、ここまではShaftesbury Societyとして共通です。有給休暇のシステムがShaftesbury houseの月換算に対し、Talbot Manorでは一応4ヶ月働く毎に1週間の有給がもらえる事になっていることです。つまり休暇を取る際には4ヶ月以上働く事が条件です。逆にいうと1年働く事を前提としているなら2週間の休みを先にとってしまっても構わないと言う事です。

さらに違うのがシフトの組み方で、Shaftesburyhouseでは既に1年分の大まかなシフトは組まれているそうですが、TalbotManorでは全体的なシフト組み(WorkingRote)は、専任のシニアスタッフが各月毎に約1ヶ月前までには作り上げます。希望は有給休暇だけでなく通常の休みの希望も前々月の末までに提出するようになっているのですが、作り上げたあとでもものすごく変更があるので、細かい休みなら出来上がったルータの様子を見て欲しい休みを決めてもいいと思います。月に2回の土日2連休以外は週に5日働くことしか決まっていないので、何曜日が休みになるかは前月までわかりません。

だから特に希望がなければ出来上がったルータの休みと組み合わせて有給を取れば長い休みが取れるでしょう。私は習い事のある曜日はその時間帯を避けてもらうようにして、あとは分かっている外出の日があればそれも休日希望として提出します。それで希望が通れば有給を取らなくても休めるというわけだし、もし通常の休みが希望日に取れなかったら、そのときは有給を使えば必ず休めます。

最初はルータが出来上がってから休みを申し出るのに躊躇していましたが、周りがみんな何の躊躇もなく、シニアスタッフ側としてもスタッフたちの休みたいという細かい希望は当然だと思っているので、何とかうまくシフトを組みなおそうといつも頑張っています。逆におちおちしているといろんな交代をお願いされるだけになってしまいますので、自分もこれはと思う希望はだめもとで言うようにしています。でもみんな親切に対応してくれるので助かっています。でも私が今のところ一番親切かな。

仕事の流れ

まずはResidentsの一日の流れを知る必要があります。TalbotManorはResidensialHome(居住施設)なので、日中の自由な時間に対して積極的に何か行うということはありません。平日は地域のデイセンターに行く人が多いですが、特に用事のあるとき以外は全く外出しない人もいるし、定期的に施設内にボランティアや家庭教師を呼んでいる人もいます。大学に通っている人もいます。というわけで、外出する人はたいていタクシー(バン)が迎えにくるのでそれにあわせて送り出します。

平日なら午前10時ころまでに送り出しは終了します。彼らは大体午後4時ころに帰宅するので、それまでは外出しない住人のみが残っていることになります。ここTalbotManorは、英国では小中学生くらいの子供が主に取っているだろうと思われる食事時間を採用しています。それは、昼食がメインで「ディナー」と呼ばれ、夕食を「ティー」と呼んで軽食として午後の5時半という早い時間に取り、就寝前にお茶を飲むという時間割です。そして決まってはいませんが、Lシフトの最終にあわせて11時までにはほとんどのResidentsが就寝します。

その間に、各人1日おきに入浴するので入浴日にあたる人は順番に入ります。週末はデイセンターや学校は休みなので、Residentsは基本的に施設内で過ごすか、家に帰るなどします。といわけで週末は人が増えるし、朝も遅くまで寝ていたがるし、夜遅くまで起きていたいし、ご飯も豪華になることになっているので、こちらは少し大変になります。日曜日には教会に行ったり外出したりする人も中にはいますが、スタッフもなかなか送り迎えしてあげられるほど手が空かず、別途タクシーを呼びつけるのも経済的に困難な人も多いため、外出したくても出来ない人が多いのが現状です。そのため、外来のボランティアがしばしば訪ねてきますが、主にResidentsを連れ出して一緒に外出することになります。

仕事は事務所かキッチンで始まるHandOverに顔を出すことから始まります。まず前のシフトのメンバーから簡単に引継ぎを行い、そのあとシフトリーダーが、その日の大まかな仕事の内容と分担を他のスタッフに伝えます。内容はだいたい誰が風呂に入る日だとか、誰が外出中で誰が帰って来るとか、誰が生理中で誰が便秘中でとか、誰が機嫌が悪くて誰が問題があるか、などの伝達です。各シフト時間帯ごとに基本の仕事(毎日の家事)というのが決められているので、それをResidentsのケアをしながらこなしていく、という感じです。

ただ、人相手なのでいろんなことがおこります。でも、時間が空くこともちょくちょくあるので、そんなときはラウンジでテレビを見たり新聞を読んだりすることも出来ます。基本的に紅茶を飲む時間は、半分義務かと思うくらいたくさんあります。でも時間のことはきちんとしていて、オーバータイムで働かされることはありません。そういうことは非常にシビアなところがあるイギリス人ですからいくら仕事が途中っぽくても、よっぽどのことがない限り仕事を中断して帰っていいのです。超過がもしあったりしたら、遠慮せず言うのが基本です。あと、ホリデーや早退遅刻等の希望も、権利として当然と考えられているので、人が足りなくて大変そうだと思ったりしても気にしてはいけません。誰も気にしないのですから。その代わり、自分が大変なときでも相手の権利は認める覚悟をしましょう。たとえば体調不良。いくらシフト組みが大変そうでも、自分の体調不良を我慢する人はいません。でも、いくら自分の仕事が忙しいときでも、体調不良を訴える人をずうずうしいと思ったりはしないと思います。それでバランスが取れていると思います。

とにかく、思ったより皆働きますが、働く環境に妥協を許さない態度がたまにわがままに思えたり、体調不良を訴える頻度が高くそれでシフトが回らなくなっても我関せず、という人があまりに多いのでそれもわがままに思えたり、そういったところが日本人には「イギリス人は勤勉ではない」と映るときもあるようです。でも今は自分もそのペースにだいぶ慣れてきて、かえって無責任な親切はしないように出来る範囲内と出来る時間内のことをしっかりこなすようにしています。嫌なことは言える範囲で言っていくようにしています。

その他のTalbot Manorの基本常識

私は施設の玄関のドアの鍵を持つことは許されていないので(シニアスタッフのみが許されている)、どんな入出も常に玄関のドアベルを鳴らさなくてはならず、夜遅い出入は許されてはいるのですがちょっと気が引けるので、23時以降はあまり出入りしません。どちらにしても近所は夜になると人通りが少ない割に柄が良くない人が通ったりするので、そのような遅い時間の行動は特に希望もありません。

食料は基本的にすべて支給されるので、勤務中の食事はレジデンツとともに、勤務外でも昼食・夕食のレジデンツ用食事を頼めば取って置いてもらえます。自分のキッチンで食べるか、みんなと一緒に食べたりもします。あとは朝食や気の向いた時は結構自分で適当に作って食べます。料理の好きな人は週に2回のShopping Dayに材料を頼めば何でも買ってきてくれますし(贅沢品除く)、少し程度なら階下のキッチンから拝借しても良いので、私は必要に応じて買い物を頼むようにしています。ノンシュガーものは買い物に頼むことが多いです。わたしはそんなにこだわらない方なので、頼むついでがあれば頼んで作っておいてもらった料理を一人で食べたりみんなで食べたりし、冷蔵庫にいろいろ食材のある日は自分で作ったり、です。その日の調理人を見て頼む気が起こらなかったりもするので(笑)。でもみんな気を使って取っておいてくれることが多いです。

ちなみにボランティア用のキッチンははっきり言って素晴らしい。使いこなすことの出来る人は、下手な実家にいるより料理が出来ると思われます。残念ながら私にその才はありませんが、それでも楽しく料理が出来ます。さらにキッチン内の洗濯機も新しくてもちろん乾燥機もあって(イギリスじゃ当たり前か)、たまにスタッフが入ってくることもあるエリアだと言うことを除けば、とても私一人には贅沢な空間です。

ちょっと部屋は狭く感じますが、私は家の部屋っぽくて好きです。私しか住んでいないので、スタッフも何かと気を使ってくれますので、今私は好きなように過ごしています。テレビもビデオもあったし、のんびり部屋で過ごすことも多いです。その他の生活必需品も、施設内で補えるものがほとんどで、Residentsもさすがにお金を払って買っているもの(自分の石鹸類、化粧品類、洋服、娯楽電化製品)以外はとりあえず施設から借りられたりもらえたり買ってもらえたりすると思います。

ちなみに、自転車は施設から借りていて(前任の人も借りていた)、事務所のパソコン(オンライン)を日本語IMEダウンロードさせてもらって少しなら使わせてもらえることにもなりました。他にも意外と気付かないけれど嬉しいのが、キッチン用品や洗濯用洗剤、トイレットペーパー、ボックスティッシュ、ウエットティッシュ、ペーパータオルなども使いたい放題だということです。あと、オフィス用品もものによってはあふれているので十分使えます。というわけで、嗜好品、贅沢品を買わなければ、ほとんど外出時に使うお金だけで生活が成り立つと思うので、週の小遣いで十分基本の生活費用はまかなえると思います。

そう、ポケットマネーは毎週金曜日に出勤のシニアスタッフのいずれかから現金手渡しでもらいます。自分から言わないとみんな忘れがちですので、よく何週も貯めたりする人もいたようです。わたしは躊躇しないで言いますが、自分が忘れることもあります。ちなみにShaftesbury houseでは、食糧について制限がある代わりに余分に週に£3もらうそうです近所のShaftesbury houseのみんなと会うのも、自転車で5分くらいのところにあるので、こんな午前中でも気軽に出来ます。こちらTalbotManorにはボランティア用の応接間はない(当たり前だけど)のですが、Shaftesburyhouseにはボランティアだけが集うラウンジがあるので、そこにはちょっとした暇を見つけて用もないのに訪ねています。

ここでの生活に関わる事柄

施設から自転車を借りているので、近所は自由に出かけています。タウンセンターも商店の多い通りも近いところに位置しているので、何をするにも自転車があればたいてい事足ります(最近までバスに乗ったことがなかったくらい)。バス停も目の前なので、気が向いたら隣町の買い物でも、午後から仕事のある午前中の空き時間で十分出来ます。私はそんな空き時間に出かけるなら近所の図書館に行くことが多いです。図書館が小さいものから大きいものまであって、私の行ける範囲に少なくとも4つもあります。インターネットも出来るし。あとはインターネットカフェや、ちょっとした雑事や買い物にも出かけます。そういった用事は、本当に休みの日ではなくても十分こなせるのが嬉しいことです。通勤時間がないし、他に一緒に暮らしている人がいないので、特に風呂や洗濯などの時間について気にすることがほとんどないのが嬉しいところです。

あとは、テニスクラブに入っているので、土曜の朝と水曜日の夜はシフトの合間をぬって出かけます。それもスタッフに頼んでなるべく重ならないようにしてもらっているので、特に無理することなく出かけることが出来ます。

Shaftesbury houseのスタッフも、私がTalbot Manorから頻繁に来ている状況はよく分かっているようです。また、Talbot Manorとちがってボランティアのみんなが専用裏口の鍵を持っていて、特に門限もないために、一緒にパブに出かけたり飲み会をしたときはTalbot Manorに戻らずに泊めてもらうこともあります。ちなみにTalbot Manorはレジデンツの家族であっても外来者の宿泊は禁止ですので、逆は出来ません(部屋も余ってないし)。

普段思う事など

私はこのようなケアの仕事に興味があってここに来たのは確かですが、今後携わるのかどうかまだ分からないし、英語を身につけたいと思っていますが具体的な目標があるわけでもありません。ボランティア精神に目覚めてここにいるのでもありません。私がここにいる理由と言うのは様々ありますが、イギリスを体験するいい方法だと思った、というのが根本の理由です。そういう人はこういった住み込みスタッフになるとき、いろんなことにジレンマを感じるかもしれません。

大体ボランティアと言うネーミングもいけません。少額とはいえ給料をもらって、シフトに組み込まれて仕事をするのですから。正直勤務時間外にレジデンツと関わりたいと積極的には思いません。食事を頼むだけのために、勤務時間でもないのに職場に顔を出すのも億劫なことも多々あります。つまり普通のイギリス人スタッフと同じ感覚です。

でもそれらの理由で部屋でじっとしている時間が、嫌いではないけれどたまに罪悪感すら覚えるのです。過去の日本人ボランティアの中には、自由時間もレジデンツの部屋に遊びに行ったり、オフの食事をレジデンツやスタッフみんなと一緒にしていた人がいたようですが、私はそれはとてもできません。してあげられたらいいなといつも思いながら、自分からはできない性格です。だからといってスタッフやレジデンツが嫌いなわけではありません。大体自分が思う以上にみんな自分のことを「仲間」と思ってくれています。渋々部屋の外に出るときも、多くの場合レジデンツやスタッフが嬉しい言葉をかけてくれるのです。だからわたしは少し自分で自分を割り切るようにしています。

私は私の理由があってここにいる。スタッフもレジデンツも、勤務時間外に及んでまで「こうあるべきボランティア」なんていうのは特に求めていない。だいたい住み込みで給料が安いだけで、普通のスタッフと同じなのだ。むしろどのスタッフより頻繁に従事しているのだ。フリータイムに敢えてそれ以外のことをしたくなってむしろ当たり前だ。だから、最低限スタッフとレジデンツが、同じ場所に暮らす「仲間」と思っていられる常識範囲内の行動をすればよい。単純に唯一の健常者の住人として自然にしてあげられることがもしあれば、それはそれですればよい。わたしは「勤務中」という建前があるからこそ、本来の実力を発揮できる。そういう人間なのだ。実際、レジデンツも勤務外にはボランティアに対して「ENJOY YOURSELF」という姿勢なのだから。だから私は、仕事時間外に他のことを考えられる時間を持つようにしています。

一人で出かけるのはもちろん、部屋で図書館で借りた本を読んだり、テレビを見るだけでも十分時間は過ぎてしまうのですが、基本的にはいろんな知り合いと出かけられれば、と思います。とはいえ、なかなか仕事に関わらない知り合いを作るのが難しい状況にありますが、それでもなんとか人との関わりを大事にしようと思っています。残念ながらTalbotManorではスタッフ同士が仕事以外の時間に関わる傾向がありませんので、未だに勤務中以外に関わったことがありませんが、近所のShaftesburyhouseの日本人ボランティアに誘ってもらって、あちらのスタッフとの交流というのを利用させてもらっています。スタッフの中に、よく日本人ボランティアを連れ出してくれる人がいて、その人に付いてコミュニティーセンターのダンス教室に連れて行ってもらったり飲みに行ったりします。

また、そのスタッフの知り合いで英語の先生をやっている人がいて、Shaftesburyhouseの日本人ボランティアがTUTORとして紹介してもらっていたので、私も日の合う日はShaftesburyhouseのラウンジで加わって英語の家庭教師を受けます。また、定期的にそのラウンジに聖書の話をしにきてくれる女性がいて、それはShaftesburyhouseの日本人の子の知りあいだということなのですが、これまた加わらせてもらっています。それ以外にも、前任のボランティアの人から紹介してもらって知り合った在英中国人とは非常に仲良くなり、車を持っている彼女とよくドライブに出かけます。

今のところそうやって人に紹介してもらった人ばかりですが、そういった人やたまたま知り合った人だけでなく、これからは習い事先でも人と関わる時間を作りたいと思います。この国は、市民大学というか、地域の成人学習コースが非常に充実しているので、それは知人を作る良い機会だと思います。外国人同士と言うのはやはり境遇が近いために何かと知り合いになる機会が多いと思います。職場でも派遣でやってくるケアスタッフたちは、基本的には決まった人が来るのですが、結構いろんな人が入れ替わり立ちかわりやってきます。学生も多く人種もさまざまです。語学力の同等の外国人とよく話をしました。また、この地域は保養地として知られていることもあって、スポーツ施設もたくさんあります。こんな小さな街に?というところに十分立派な公共スポーツクラブがあり、テニスコートも点在しています。私は日本でテニスを愛好していたので、こちらで地元の小さなテニスクラブを見つけて、毎週通っています。試合にも出る予定です。こちらはイギリス人の知り合いを作るチャンスです。というか、私は試合に出られそうなので、人との関わりというだけでなく真剣に練習を頑張っている始末です。

最後に

こうやって楽しんで過ごした1年が、その後どうやって自分の身になるのか、正直分からずに過ごしています。それでも特に目標も持たずに過ごす1年を、単純に無駄になるという風には思っていません。日本ではなぜか忙しく過ごしてしまった自分を見直せれば、くらいの気持ちでいます。何も考えていないと言うのではありません。まったく経験の無かった世界にゼロの状態で飛び込み、それがイギリスであるが故に、言葉のハンディを持ってすればマイナスともいえるスタートラインに自分を据え置く事が、こんなにいろいろ考えさせられる事になるとは思っていませんでした。

日本で小さなこだわりにしがみついて制限された可能性の中から模索していたときより、自分の未来は明るく見えてきたようにも思えます。もちろんケアワークについて学ぶ事も多いですが何もケアワークに関わる事だけに将来を見出しているのではありません。ケアワークにまつわるビジネスの存在する事、ボランティアとかそういった概念そのものの考え方、海外において外国人が就業すること、などなどについて毎日いろいろ考えています。 このような経験が、誰においても無駄になるとは思えません。

まだプログラムを半分以上残した状態ではありますが、今の段階でも十分いい体験が出来たと思います。ぜひ多くの人にこの経験をして欲しいと心から思います。
ページの先頭へ戻る
CECジャパンネットワークへのお問い合せ
CECジャパンネットワーク
〒532-0003 大阪市淀川区宮原1-16-2 ジャルダン東淀川604
E-mail: info@cecj.net
各種お問い合せ

  • CECジャパンネットワーク株式会社
  • Chichester college/チチェスターカレッジ
  • TwinTowers
  • エース保険
お電話・FAXでのお問い合せ
CECジャパンネットワーク
大阪市淀川区宮原1-16-2
ジャルダン東淀川604
E-mail: info@cecj.net